手塚「片山さんがカーレースに惹かれる理由ってなんですか?」片山「元々登山とか、マラソン、自転車など体を使うことをやっていたんです。それで16才時にオートバイの免許を取って、エンジンにカルチャーショックを受けたんです。それで気がついたらF1ドライバーになってたんです」
手塚「1985年にフランスに単独で渡ってらっしゃいますが...」片山「デビュー戦で優勝して、天狗になってたんです。それで日本にもう敵はいないだろうと思って、F1レーサーになろうとイギリスの首都“パリ(笑)”に行こうと思ったんです。それでパスポートも持たずに成田に行って、“パリまで大人一枚”...(笑)」手塚「電車に乗るような感覚ですね。それで言葉も通じないところに行ってどうでした?」片山「ドイツで始めてF1を見て、その速さにびっくりして、オレには出来ないと思ったんですが、立ちなりも早くてどうにかしてやろうと思ったんです。それでパリに戻って、ソルボンヌ大学の前でずっと日本人が来るのを待っていたんです。でどうにか巡り会えたのが、上野の美術館の館長さんだったんです。それでどうにかなったんです」手塚「でもそれで言葉も覚えたんですね」片山「生活に困る程度でしたけど(笑)」手塚「やっぱりいろいろなコンプレックスがバネになるんですね」
手塚「オフはなにされているんですか?」片山「最近はオフはあまりないんですが、それを苦にはして疲れる状態ではないんです。いい状態の緊張感を持って、次を頑張ろう、もっと前に行くんだと思っています」手塚「あまり落ち込むことってないんですか?」片山「正直言ってそれはあります、反省はします。けれどもう済んだことなんで、次を頑張ります。それしかないですね」
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