放送内容
Line
4月 財津和夫
4月〜
5月
宮沢和史
5月 石坂 啓
6月 松岡修造
6月 Soul Scream
7月 hitomi
7月 庄野真代
8月 坂本美雨
8月〜
9月
小柳ゆき
9月〜
10月
屋久島レポート
10月 村井国夫
10月 忌野清志郎
11月 出羽 仁
11月 森 茂郎
11月 中嶋朋子
12月 緒方直人
12月 石川賢治
12月 総集編
1月 brilliant green
1月 牧瀬里穂
2月 財津和夫
2月 宍戸 開
2月 今村隆史
3月 小川健一郎
3月 服部まこ
3月〜
4月
加藤登紀子
11月12日 ゲスト:東京大学医科学研究所 森 茂郎教授

森茂郎1 森茂郎(しげお)教授は現在、ヒトゲノムの研究、解析をされている方、「ヒトゲノム」とは人の体の設計図、それを元にして例えば髪の毛や爪などのタンパク質がつくられていくそうです。

  手塚「ヒトゲノム計画が始まったのはいつ頃ですか」森「遺伝子の根本の仕組みが分かったのは1950年代で、80年代後半から90年にかけて大規模な計画が始まりました、それをヒトゲノム計画と呼んでいます」手塚「現段階はどこまで進んでいるのですか」森「遺伝子の構造を全部読もうというのがこの計画なのですが、基本的な部分はすでに読まれているという状況ですね、ただ“読めた”というのは青写真、設計図が並んだだけで、具体的な内容はまだこれからというところなんです」

 遺伝情報は30億個あると言われています、細胞の中には遺伝子がひものように並んで入っていて、そのひもの長さはなんと6mもあるそうです。 そのひもの構成成分はアデニン(A) 、シトシン(C)、チミン(T)、グアニン(G)の4種類の塩基です。


森茂郎2 手塚「具体的にこれから先、どうゆうところでその研究が使われていくのでしょうか」森「やはり医学の部分が最初になるでしょ、しかしすべての病気が同じレベルで分かるというわけにはいかないでしょう、それでもいくつかの病気はこれから少しずつ分かっていくと思います。ただ“分かる”というのは病気の原因が分かると言うことです」

 手塚「クローンについては?」森「人間を作ることは理論的には可能です、でも倫理的にどうかと言うことが問題です。例えば、心臓の悪い人が自分の細胞を使っていい心臓を作る、それを肯定する意見はあります。でもそれが良いか悪いかの判断は難しいですね。これからの人たちがどういう方向性に向かうのか、議論を重ねていくことが大事なのではないでしょうか」

 手塚「自分の研究が、自分の手を放れて思ってもみない利用のされ方をした場合の葛藤はありますか?」森「医学の分野では極端な使われ方はされないと思います。ただ生物学一般だと様々な可能性があると思います。そうしないためには、なるべく多くの人が理解して専門家であろうがなかろうが自分の意見を言える場があれば、ある程度は安全が保証されるかなと思います」手塚「結果だけを知らされてどう利用すると言う胆略的に物が進みがちですが、それを見定める時間が必要なんでしょうね」森「その通りですね」


出羽 仁さん 中嶋朋子さん

このページのトップへ戻る
手塚るみ子プロフィール 放送内容 お便り トップページへ。

Line