EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 ラレコ
4月
〜5月
パク・トンハ
戎本みろ
5月 白井貴子
5月 北澤肯
5月
〜6月
中島まゆみ
6月 杉浦邦俊
6月
〜7月
伊藤遊
7月 高津玉枝
7月
〜8月
高木俊太
村上由里子
8月 石川雅之
8月 大野由紀恵
9月 藤田志穂
9月 宮腰義仁
10月 時東ぁみ
10月 森摂
11月 竹宮惠子
11月 槇原敬之
11月
〜12月
冨田勲
12月 上岡裕
12月 川端由美
12月 2008年を
振り返って
1月 赤塚りえ子
1月 中島まゆみ
1月 箕輪弥生
2月 イェンス・イェンセン
2月 武田双雲
3月 郷慎久朗
3月 椎名法子
3月
〜4月
森摂
5月31日ゲスト:環境ライター中島まゆみさん

中島まゆみ1  手塚「中島さんは現在どのような活動をされていらっしゃるのですか?」中島「現在フリーランスで企業への環境への取り組みや子供への環境教育、一番多く関わっているのは暮らしをエコにするための提案をコラムに書いています。またWEBサイトの『お日さまスタイル』の編集長をしています」

 手塚「中島さんは最近洋服のリサクルの取材をされたそうですが、きっかけは?」中島「環境省の『Re-Style』のページで執筆作業もしています。その中で色々なリサクルはありますが、洋服のリサクルの話しは私自身も知りませんでしたので提案したのがきっかけです」手塚「私も回収された古着がどこに行くか疑問でしたので、そのあたりから教えて頂けますか」中島「自治体で回収したものは衣類の専門業者さんのところに行き、状態の良いものはリユースされます。これは中古衣料として海外、特に日本人と体系が似ているということで東南アジアに送られるようです。横浜にあるナカノ株式会社さんを取材しました。そこで回収する衣料は年間1万2千〜3千トン、これは東京や神奈川近郊のものだけです。そのうちの約半分が海外に送られるそうです」手塚「その送料はどこが出しているのですか?」中島「ナカノさんだと思います。ボランティアではありませんのでその分を上乗せして販売していると思います」手塚「残り半分はどうされるのですか?」中島「『ウエス』と言う言葉をご存知ですか?」手塚「いいえ」中島「『ウエス』は綿素材を中心に使われますが、工業用機械のメンテナンスや掃除をする時に使うボロぞうきんのことです。また『反毛(はんもう)』というのもあります。これはウール素材が主で、フェルトのようにしたものです。自動車の内装でクッションや防音制を高めるために使われます。他にも住宅の屋根の下にルーフィング材としてまた、河川の護岸工事で土砂が流れないためにも使われています。分かり易いところでは絨毯をめくるとグレーがかったフェルトのようなものがありますが、ああいうものです」

 手塚「それで100%リサイクルされているのですか?」中島「日本全国で出される衣類の量は百万トンあります。これにカーテンやシーツなどすべて含めると2百万トンと言われています。日本全国で排出されるものの10%しかリサイクルされていないと言われています」手塚「残りは?」中島「廃品回収にださければ一般ゴミとして燃やされてしまいますので...」


中島まゆみ2 手塚「他にはどういった古着の使われ方があるのですか?」中島「最近技術が確立されてきたリサイクルというのがあります。それは『マテリアルリサイクル』『ケミカルリサイクル』『サーマルリサイクル』です。『マテリアルリサイクル』は使わなくなったものを融かして利用します。例えばペットボトルからフリースを作るというのが分かりやすいと思います。『ケミカルリサイクル』は化学的に処理をしてリサイクルします。衣料メーカーの中には自社製品を回収し『ケミカルリサイクル』を行い、同じ製品にするという取り組みをしているところがあります。『サーマルリサイクル』は何にも使えない衣類を燃やして、その時に出る熱を回収して有効利用するというものです。例えば発電をしたり、暖房や給湯に使います」

 手塚「私たちが古着を自分なりにリユース、リサイクルするにはどのようなことがありますか?」中島「いろいろあると思います。フリーマーケットに出店したり、地域のリサイクルショップで買い取ってもらうというのも方法だと思います。私が個人的にお奨めするのはリメイクです。例えば私は着られなくなった子供のズボンの裾で、ポットボトルホルダーを作りました(写真)小物ですと個人でも出来ますが、洋服となるとちょっとという方は、最近リフォームのお店が多くなってきたようなので、そういうところにお願いするのもいいと思います」

 手塚「取材をされて感じられたことは?」中島「リサイクルもすごく進んでいていいなと思いましたが、リサイクルをすればいいのかと言うとそうではないと感じました。大量生産、大量消費、大量リサイクルではダメなのではないか。循環するパイ自体を小さくしていかなければいけないと感じました。作りすぎない、買いすぎないということに繋がってくると思いますが、工夫をして、環境目線をプラスして洋服と付き合っていけるようになったらいいかなと思います」

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6月7日 ゲスト:中島まゆみさん

中島まゆみ3 手塚「中島さんが編集長を務められているWEBサイト『お日さまスタイル』どういったサイトなのですか?」中島「一言で言いますと“暮らしを楽しむためのエコロジー情報を発信するサイト”です。主旨は地球温暖化の防止、低炭素社会の実現と言う固いものですが、それを堅苦しくなく、分かり易く、楽しく、実践しやすいページ作りを心がけています」手塚「始められたきっかけは?」中島「これに携わっている人達は、元々NPO法人エコロジーオンラインという団体で、ボランティアで執筆をしていました。そのうちに自分たちで女性目線で分かりやすく、楽しくエコロジーを発信したいという想いがわき上がってきました。またその想いに賛同してくださる企業も現れて実現しました」

 手塚「スタッフはどのくらいいらっしゃるのですか?」中島「編集スタッフは4人です。兼任で記事を書いたり、取材もしています。その他外部のライターさんにも記事を書いて頂いています」手塚「編集長としてやっていらして、こうもしたい、ああもしたいというのはありますか?」中島「わりと自由に制約なく、企画を立ててスタートすることが出来ましたので、みな満足しながら進めていますが、やっているうちに別の情報も発信したいという気持ちがわき上がってきます。しかしあまりコーナーを広げ過ぎることが出来ないので、それが悩みでしょうか。でもみな楽しくやっています」


中島まゆみ4 手塚「環境ライターをなさっていて、感じることは?」中島「ここ1,2年急に時流が変わってきたなと感じます。世の中がエコにシフトしだしたというか、エコの意識が高まってきたということをすごく感じます。仕事でもまったくエコに関係のない媒体から“エコに関するコラムを書いて欲しい”や“エコを発信出来るような企画を相談させて欲しい”という話が増えています。経済とエコの歯車がようやく合い始めたと感じています」

 手塚「今後の活動をお教えください」中島「みんなに知ってもらうための情報を沢山提供していきたいと思います。そのために書くという以外にもこういったラジオでお話しをさせて頂くなど、形にこだわらず情報発信をしていきたいと思います。『お日さまスタイル』というタイトル名は、お日さまの力は暖かく包容力があります。そういう力にあやかりたいと思いつけました。またお日さまの暖かみはお母さんの暖かさに通じるところがあると思います。家庭でエコをということになると中心になるのはお母さんですから、そのお母さんに向けて情報を発信していきたいというところから始めましたので、このネーミングにしました」


北澤肯さん 杉浦邦俊さん

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