手塚「グリーンニューディール政策の中で、『プラグインハイブリッド車の普及』というのがありますが、これは伸びゆくものでしょうか?」森「僕も取材するまで走らなかったのですが、燃料電池車や水素の自動車など新しい技術が開発されていますが、それが本流になるのは40〜50年先。その間の主流はハイブリッドです。まだまだ車全体に占めるハイブリッド車のシェアは少ないですが、これからドンドン出てくると思います。その一つの形態が『プラグインハイブリッド』です。プラグインと、普通のハイブリッドの違いはご存知ですか?」手塚「プラグインは自分の家でも充電出来ると言うことですね」森「よくご存知ですね。プラグインは家に帰ってきて充電が出来ると言うことです。今までのハイブリッドはガソリンがメインでしたが、要はより電気自動車に近くなると言うことです」手塚「そうなるとアメリカのイメージが変わってきますね」
森「もう一つ『グリーン』とはどういう意味かというのを押さえておきたいと思います。『グリーン』はたんにエコロジカルだということではなくソーシャルとかエシカル(倫理的な)と言う新しい価値観が合わさって『グリーン』という言葉になっていると思います。これは環境ことは一番大事ですが、社会のことや倫理的(人権や貧富の格差等をさしています)そういう方向にシフトし始めていると考えています」
手塚「この『グリーンニューディール』という言葉が浸透しつつある中で、アメリカの可能性はどのくらいあると思いますか?」森「大きな可能性があると思います。まだ具体的にここがこうなったというのは出てきていません。今はビジョンを示した段階です。でもそのビジョンを示すことが大事なのです」
手塚「オバマ大統領になって世界規模で地球温暖化をどうにかしようという態度を変わってくるのではないかと思っていますが」森「ただ京都議定書の枠組みでいうとアメリカ正式に参加表明はしていません。つまりまだブッシュ時代と政策は変わっていないということです。ここがオバマ政権の一つの試金石になると思います。そのタイムリミットは今年12月にデンマークのコペンハーゲンで開かれるCOP15、そこですべてが決まります。6月にはあらかたのあらすじが決まります。そこでアメリカが参加表明を出来るかと言うのが大きなポイントだと思います」
手塚「アメリカが変わっていくということで日本の企業のかが田はどう感じて一羅紗いますか?」森「今景気が悪くなっています。そこに“環境”というのはお金がかかる、社会貢献もそうです。それでも“環境”やると明確にいうところと消極的なところと大きく別れていくと思います。そのポイントはトップ、社長が環境の大事さを分かっているかどうかです。それにつきると思います。4月にでる『オルタナ』では“社内をグリーンにする7つの方法”と言うタイトルです。その中でもトップが変わらないと、と言う結論になっています」
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