EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 ラレコ
4月
~5月
パク・トンハ
戎本みろ
5月 白井貴子
5月 北澤肯
5月
~6月
中島まゆみ
6月 杉浦邦俊
6月
~7月
伊藤遊
7月 高津玉枝
7月
~8月
高木俊太
村上由里子
8月 石川雅之
8月 大野由紀恵
9月 藤田志穂
9月 宮腰義仁
10月 時東ぁみ
10月 森摂
11月 竹宮惠子
11月 槇原敬之
11月
~12月
冨田勲
12月 上岡裕
12月 川端由美
12月 2008年を
振り返って
1月 赤塚りえ子
1月 中島まゆみ
1月 箕輪弥生
2月 イェンス・イェンセン
2月 武田双雲
3月 郷慎久朗
3月 椎名法子
3月
~4月
森摂
4月26日ゲスト:
パク・トンハさん、戎本みろさん

パク・トンハ、戎本みろ1  手塚「今週は手塚治虫生誕80周年記念公演ミュージカル『火の鳥-鳳凰編』に我王役で出演されている、パク・トンハ(朴東河)さん。そして茜丸役の戎本みろさんをお迎えしました。朴さんは韓国のご出身。1984年にデビューされ舞台、ドラマ、CMなどで活躍されています。2001年から日本での活動を開始し、ミュージカル、ドラマ、写真集、テレビのハングル語講座など、幅広い活動をされています。戎本さんは1969年、長崎のお生まれで劇団わらび座に所属されている舞台俳優です。ミュージカル『義経-平泉の夢』などで主役を務められています。

 朴さん、この我王をどのように演じていらっしゃるのですか?」朴「台本をいただいて、なんと難しいキャラクターなんだと思いました。稽古をしながら分析し、今は納得して、やっています。最後に美しい表現をするために、前半は出来るだけ悪く、怖くしました。そのために自分の中で善と悪を探さなくてはいけないことに気づきました。それでありました、悪いところが(笑)」

 手塚「戎本さんは茜丸、どうですか?」戎本「トンハさんの仰っていることを聞いて、同じだなと思いました。最初は純粋な芸術家だった茜丸が最後に人間としてやってはいけないこと、言ってはいけないことを平然とやる。そこまで人間が変貌します。ですから僕も自分自身を見つめて、いろいろな発見がありました。そこが楽しくもあり、厳しくもあり、充実した『火の鳥』との出会いを毎日送っています」


パク・トンハ、戎本みろ2 手塚「今回のミュージカルを企画、制作しているわらび座は、私の父、手塚治虫とは古くから親交があります。戎本さん、このわらび座の特徴をご紹介いただけますか?」戎本「創立は1951年、朝鮮戦争が起こったとき。原太郎ら3人が人間の命を大切にする、平和への願いを込めて芸術家として関わっていきたい、生きていきたいという思いが原点です。劇団として各地を回る中で、皆さんが喜んでくれたのが、各土地土地に伝わる民族芸能や和太鼓でした。それで現在民謡の宝庫である秋田に本拠地を構えて、日本の民族芸能をベースにした舞台を創るようになりました」

 手塚「朴さんは今回わらび座には初めてご出演されましたが、いかがですか?」朴「劇団員の皆さんは本当にピュアで、民族芸能されているというオーラがすごくあります。これが本当のエンターテイナーではないかというオーラが出ていて新鮮でした」手塚「劇団側として、朴さんを主演に迎えられましたが、印象は?」戎本「僕らも新鮮な思いと言うか、どうしても劇団なのでほかの演劇世界で生きていらっしゃる方との接触が少ないのです。自分たちが当たり前と思っていることが、実はちょっとおかしいのではないかというようなことを、改めて見つめ直すようなきっかけになりました。とてもいい刺激になり、切れない絆が結ばれました」

 手塚「今回のミュージカルの見所、お客さんに伝えたいものを朴さんからお教えください」朴「妹尾河童さんの舞台、セットが見所だと思います。『火の鳥』の舞台は木がテーマです。でも本物の木ではなく特別に作ったものです。それと海外作品の負けないくらいのスケールの音楽。その迫力と美しいメロディーはおすすめです。どうぞCDをお求めいただいて、聞いて頂きたいです」

 手塚「戎本さんは?」戎本「原作自体も、とらえどころのない大きさというものがあります。ですから私たちも、こういうことを伝えたいというよりも、舞台をお客様が自分の価値観で受け止めてくださればいいなと思います。自由に感じてください」

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5月3日 ゲスト:
パク・トンハさん、戎本みろさん

パク・トンハ、戎本みろ3  手塚「戎本さんが初めて読んだマンガは?」戎本「初めて、というのは覚えていませんが、『ドラえもん』とかだったと思います。手塚さんのマンガは子供の頃から大好きで、この『火の鳥』をやるようになって、また読むようになりましたから、僕の人生の中で一番読んでいるマンガは手塚先生の作品です」手塚「手塚作品で最初に触れたものは?」戎本「これはよく覚えていて『火の鳥-大和編』です。小学生の頃です」手塚「その時の印象は?」戎本「『大和編』は面白いですよね、ギャグもあったりして。僕は子供の頃は絵を各のが好きでしたので、手塚先生の絵の魅力が大きかったと、今振り返ると思います」手塚「手塚作品で一番お好きなのは?」戎本「『ブラック・ジャック』です。生きるということに対して、きれいごとではない、すまないというところが」

 手塚「朴さんはいかがですか?」朴「中学生の時にちょっとハマったことがあります。韓国のコミックでしたが」手塚「韓国でもマンガは沢山出版されているのですか?」朴「もちろん韓国のものもいっぱいありますし、日本のアニメはほとんど放送されています。『ブラック・ジャック』は一番話題だそうです。失礼ながら正直に言いますと、僕は手塚さんの作品は『アトム』しか知らなかったのです。今回、芝居をやって、“こんなに素晴らしい方なんだ”と思いました」手塚「『火の鳥』の鳳凰編以外はお読みになりましたか?」朴「まだ...、すいません」手塚「では『鳳凰編』をじっくりと読まれたわけですね」朴「原作はもちろん読みましたが、ちゃんとは読んでいません。台本を読みたかったから。原作を読んでしまうと手塚さんのイメージにしかならないじゃないですか。その素晴らしい材料をミュージカルというジャンルで生まれ変わらせるという作業が一番大事だと思います。ですから原作からイメージだけを頂くために読みました。この舞台が千秋楽を迎えてから、じっくりと読みたいと思っています。それで後悔をしたいです(笑)」


パク・トンハ、戎本みろ4 手塚「戎本さんは子供の頃から『火の鳥』を読んでいらっしゃいますが、いかがでしたか?」戎本「正直言うと、これを舞台でやると聞いた時に、やりたくないと思っていました(笑)手塚治虫ファンとしてイメージがありすぎて、深すぎて生身の人間が演じるというのが恐かったですね。それが役が決まって、僕もあるときから原作を開きませんでした。この台本の茜丸を演じようと思って」手塚「そうですね、茜丸は原作と違ったキャラクターになっていますね」朴「我王はどうですか?」手塚「我王は荒くれ者というイメージが全面に出ていますね。私個人的には生身の朴さんにお会いして、“あの我王がこんなスマートな方だったんだ”というギャップに驚いています(笑)」朴「がっかりですよね(笑)」手塚「いえいえ。いろいろお話を伺っていく中で、こんな綺麗な青年が、あんな汚い我王をやってるんだという...」朴「僕の中では汚くないですよ、我王は。汚いのは世の中。我王が生きてたそのエリアが汚いのです。我王自体はピュアなもの、美しいものだと...。手塚先生も“人間は汚れたり、嫌われたりするけど、自分が生まれたということは、この世の中に必要だから存在している。だから自分自身を大事にしなさい”それが言いたかったんだと思います」


ラレコさん 白井貴子さん

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