手塚「省エネルギーセンターがどういうものなのかお教えください」佐藤「省エネルギーセンターは、熱管理協会から発展したものです。最初は産業のエネルギーを効率的に使うための推進機関として発足しました。その後地球環境問題が叫ばれるようになって、民生、運輸部門など広範な省エネルギー活動を推進する業務を行っています。私はそこで調査関連、特に自動車の省エネルギーについての調査の仕事をしています」
手塚「今回は自動車について省エネルギー、私たちが運転する時に心がけることをお聞きします。まずアイドリングストップからお教えください」佐藤「アイドル(idle)とは無駄だとか、怠けているという意味です。ですから車が本来の仕事をしていない時にエンジンがつけっぱなしになっている状態のことです。その無駄な時のエンジンを切るということを、アイドリングストップと言っています。今までのアイドリングストップは、荷物の積み降ろし等の時にエンジンを切るということでしたが、これからは走行中、信号待ちの時にもエンジンを切ってもらおうということを呼びかけています」手塚「エンジンを切るとどのくらいの省エネになるのですか?」佐藤「北海道の稚内から九州の佐多岬まで走行実験をしました。その結果、車に乗っている時間の約半分は止まっているということが分かりました。その止まっている時間の半分はエンジンを切っても問題無いということが実証されました。ですから目的地に行く時間の1/4はエンジンを切ってもいいですよということです。で効果ですが、都市ですと13〜14%ぐらい燃費が改善されます」
手塚「アイドリングストップをして次に発進する時の遅れというが気になりますが...」佐藤「その辺が問題だと警察が指摘しましたので、実験しました。青信号になってからエンジンをかけますと4〜5秒の遅れが出ます。全部の車が青信号でエンジンをかけるとだいたい3台目までが遅れるという結果が出ました。ですから前から3台目ぐらいまでの時は交差している方の信号や歩行者の信号が変わった時にエンジンをスタートするようにすれば遅れは出なくなります。これは回りの状況に気を配るということで、安全運転にもつながります」
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