手塚「昨年は小池百合子環境大臣が『クールビズ』を提唱し、一般にも浸透しましたが、鮎川さんはこのようなことをどう思われますか?」鮎川「効果はあるなと思いますが、具体的な面で進んでいないなと思われることがあります。例えば発光ダイオードは消費電力が少なく省エネの切り札と呼ばれています。現在信号機にも使われていますが、他の国に比べると進んでいません。2003年度の調査で、シンガポールは100%、アメリカで18%、中国は13%なのですが、日本は昨年3月の時点で9%でした。都市レベルで言うとストックホルムとか北京は100%。東京都は28%。これはやはり政策がないからだと思います。削減出来ることがいっぱいあるのにやられていない。また省エネラベルというものがありますが、それも普及していません。お店に行ってもそういうものを見かけることがほとんどありませんので、“この商品だとこれぐらい削減出来ますよ”というお店からのメッセージが伝わってきません。またそういう商品は普通よりも高いので、それを選んだ場合の得する制度を設けたら、普及しやすくなるではと思います」
手塚「レジ袋をなくそうということも言われていますが、単純に有料化するだけではなかなか...。双方とも“良かった”という仕組みが出来ればいいですね」鮎川「エコポイントを設けているスーパーもありますが、『なぜやるか』というビジョンが示されていれば有料化してもいいと思います。京都議定書目標達成だけではなくて、日本として温暖化をどこで止めようと考えているのか、どうするのかという長期的ビジョンがあって始めて成り立つと思います」
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