EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 大平貴之
4月 彦坂 裕
5月 ヨシダダイキチ
5月 五味美保
5月 加藤登紀子
6月 井上葉子
6月 羽仁カンタ
6月〜
7月
浦沢直樹
7月 石飛智紹
7月 ABC アウト
ドアフェスタ2005
8月 大蔵喜福
8月 佐藤文廣
9月 石飛智紹
青山 貴
9月〜
10月
トヨタ
白川郷自然学校
10月 彦坂 裕
10月 藤崎達也
11月 仁志田博司
11月 宇多弘行
12月 川端由美
12月 水谷優子
12月 2005年を振り返って
1月 手塚眞
1月 鈴木重子
2月 竹下景子
2月 鮎川ゆりか
2月〜
3月
石井竜也
3月 青木静
3月 パトリック・ライアン
2月19日ゲスト:
WWFジャパン 気候変動 日本担当シニア・オフィサー鮎川ゆりかさん

鮎川ゆりか3 鮎川さんは昨年(2005年)2月27日もご出演されています。
 手塚「京都議定書発効から1年が経過したわけですが、鮎川さんの率直な感想をお聞かせください」鮎川「この1年というのは温暖化の深刻さがますます明らかになった年と言えると思います。2005年は過去110年でNASAは最も暑い年、気象庁は2番目と言っています。いずれにしてもその前の最高気温と言われていた1998年にはエルニーニョがおこっていましたが、昨年はそれもなくこれほど暑かったというのは史上始めてです。それにも関わらず日本国内の温暖化対策はあまり進んでいないという現状です。京都議定書を受けて日本政府は『京都議定書目標達成計画』を作り4月に閣議決定されました。しかしこの中に日本を脱温暖化社会へ転換していく仕組みが入っていません。仕組みの例としては『環境税』『炭素税』、また排出の上限を設けるような制度などです。ですから一般の人には“大変らしい”というメッセージは伝わりましたが、“何をしたらいいか”という所には行き着いていません。そういう状況だったと思います」

 手塚「政府レベルというよりは、民間レベルで個々にということですか」鮎川「産業界の取り組みにしても『自主行動計画』というものが主体になっています。様々なことすべてが自主性に任せられていますが、それを実行したかどうかという制度はありません。例えば何かをするとポイントが付くとか何か得が付くような、またしないと損をするようなインセンティブ(目標を達成するための刺激)がないと人間はやらないと思います。日本の政策は人々の自主性とか善意に頼っているので、それはどうかなと思います」


鮎川ゆりか4 手塚「昨年は小池百合子環境大臣が『クールビズ』を提唱し、一般にも浸透しましたが、鮎川さんはこのようなことをどう思われますか?」鮎川「効果はあるなと思いますが、具体的な面で進んでいないなと思われることがあります。例えば発光ダイオードは消費電力が少なく省エネの切り札と呼ばれています。現在信号機にも使われていますが、他の国に比べると進んでいません。2003年度の調査で、シンガポールは100%、アメリカで18%、中国は13%なのですが、日本は昨年3月の時点で9%でした。都市レベルで言うとストックホルムとか北京は100%。東京都は28%。これはやはり政策がないからだと思います。削減出来ることがいっぱいあるのにやられていない。また省エネラベルというものがありますが、それも普及していません。お店に行ってもそういうものを見かけることがほとんどありませんので、“この商品だとこれぐらい削減出来ますよ”というお店からのメッセージが伝わってきません。またそういう商品は普通よりも高いので、それを選んだ場合の得する制度を設けたら、普及しやすくなるではと思います」

 手塚「レジ袋をなくそうということも言われていますが、単純に有料化するだけではなかなか...。双方とも“良かった”という仕組みが出来ればいいですね」鮎川「エコポイントを設けているスーパーもありますが、『なぜやるか』というビジョンが示されていれば有料化してもいいと思います。京都議定書目標達成だけではなくて、日本として温暖化をどこで止めようと考えているのか、どうするのかという長期的ビジョンがあって始めて成り立つと思います」


竹下景子さん 石井竜也さん

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