藤崎達也さんは今年1月にもご出演されています。
手塚「前回ご出演頂いた時におっしゃっていたハードル(遺産になることによって増える、観光客の対応。羅臼町で行われている鱈の漁の仕方。蝦夷鹿の管理。知床の川の砂防ダムの問題)は最終的にクリアされたのですか?」藤崎「完全に解決されたわけではなくて、砂防ダムの問題は魚道を設けますですとか、他のことも調査しますという道筋をつけた所ですので、今回の登録も言ってみれば100点満点の登録では無く、宿題をいっぱいもらいました」手塚「登録されたからと言って完全ではなく、これからもチェックが入るわけですね。では場合によって、課題をクリアできなければ登録から外されることもあるんですね」藤崎「そうですね」
手塚「7月に世界自然遺産に登録された時、知床の皆さんはどのくらい盛り上がったのですか?」藤崎「面白い話は観光客の方はその瞬間に立ち会えるというのはとても嬉しいことだと思うので、“登録が決まったらなんかやらないといけないべなぁ〜、何やるべか?”と言うのをホテルの方から相談を受けました。で結局ホテルでは鏡割りをやったり、お酒をふるまったりお祭りムードではあるんですが、本音を言うとホテルの人も複雑ですね、いろんな宿題をおわされていますし、地元としてはいろいろな覚悟を決めなければいけない部分もあるので」
手塚「屋久島や、白神山地の方とお話しされたことはありますか?」藤崎「登録が決まった直後にあるパーティーがあって、そこで屋久島の方とお話ししました。その場はお祝いムードだったんです、皆さんからおめでとうございますと言われ...。でも屋久島の方だけは“おめでとうとは俺は言わない。大変だぞ”と言われました。また、世界自然遺産は欧米の考え方が全面に立っていますので、日本の自然保護に対する考え方と微妙に違うんです。それが世界自然遺産ということでどうしても欧米スタイルになっていくと言う違和感はありますね」
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