金子竜太郎さんは佐渡を拠点に国際的な活動を行っている和太鼓集団「鼓童」のメンバーです。今年3月から環境をテーマに開催される愛知万博を記念して“地球大交流キャラバン”というイベントが実施されました。これは昨年9月から10月にかけて、アイルランドからフランスを経由してスペインまでの約5,200kmを旅したもので、金子さんはこれに参加されました。
手塚「この旅の移動は何ですか?」金子「キャラバンと言うだけあって、陸地は車です」手塚「大変な旅でしたね」金子「最初3,000kmと聞いていたのですが、終わってみたら5,200kmになっていました」手塚「この旅に参加された方は?」金子「鼓童からもう一人、笛の渡辺薫。そして旅のナヴィゲーターとして鶴田真由さんが参加しました」
手塚「最初に訪れたアイルランドではどのような体験をされましたか?」金子「パブがたくさんあって、そこには当然音楽があります。ということでそこでセッションをしてきました」手塚「太鼓と笛を持って...」金子「そうです(笑)」手塚「現地のミュージシャンとどんな曲を演奏されたのですか?」金子「打ち合わせも何も無くて、あちらの楽曲にこちらが合わせました。そして今度は日本の曲をリクエストされて、僕らが演奏しているところに彼らが参加するという、本当にセッションでした。音楽で国境を越える醍醐味を味わってきました」
手塚「続いて行かれたのがフランスですね」金子「フランスといってもパリなどの観光地はいかなかったんです。海岸沿いの田舎を回りました。ここで立ち寄ったのが、カキの養殖場です。ここの“種牡蠣”は日本の仙台の物だと言うことでした。またワインの農場。ここは有機栽培で葡萄を育て、手作業で収穫しているところでした。そこも体験しました」手塚「その体験は摘む体験ですか、飲む体験ですか?」金子「両方です(笑)」
手塚「音楽的体験は...」金子「バガット(バグパイプのような楽器)が十数名、それとチャルメラのような高い音が出る楽器と太鼓ですね。こういうチームがブルターニュには40ほどあるのですが、そのうちの一つとセッションしてきました」 |