手塚「シニアの方々はどういった意識を持って活動されているのですか?」山崎「今までの日本の考え方は“シニアの方々は守らなければいけない、弱い存在”でした。でもそうではありません。介護が必要な方は全体の約10%。ということは90%の方は介護を必要とされていません。また“シニア”という括られ方を嫌がられます。実年齢と認知年齢というのがありまして、この差は平均すると10〜14歳認知年齢が下という結果が出ています」手塚「年寄り扱いしないでほしいということなんですね〜」
山崎「また消費にまわすお金も50代が一番高くて、続いて60代。ということでシニア世代はお金も使う世代であるといえます。この辺の認識も変えなくてはいけないですね。そして人生80年時代になってどう変わったかといいますと、人生60才の頃は50歳を過ぎますと後10年ぐらいしか無いので、余生を過ごすという感覚だったのです。ところが80〜90年になりますと、後30年以上ある訳です。そこで、50歳から始めてみるピアノ教室、パソコン教室、また恋愛など。そういう人生を歩まれる方が多くなってきました」
手塚「山崎さんのところにシニアの方々から届いている、面白い活動や意識などをお聞かせください」山崎「シニアの方々が求めているのは、自己実現、社会貢献なんです。自分たちが経験したことを形として世の中に残したい、また自分の知恵や経験を新しい世代の為に使いたいという思いが非常に高いのです。ですからボランティア活動に積極的に参加する方が多いですね。いろいろなボランティア活動がある中で一番人気なのは、町起こしなんです。分析しますと、地域の若手という立場になりたがるということなんですね。地域に行きますと70歳、80歳の方々がたくさんいらっしゃいますので...ですから高齢社会の国家モデルとして、こういう知的生産者を生かす仕組みを作ることが、日本の未来を明るくすると思います」 |