「菜の花プロジェクト」とは菜の花を栽培して、そこから採れる菜種油を利用することによって、自然エネルギーによる循環型社会を作るという試みです。
手塚「この菜の花プロジェクトがスタートした経緯をお教え下さい」奥村「愛東町では昭和60年ぐらいから廃食油(使用された天ぷら油等)の回収をし、石けんなどを作っていました。またその廃食油は軽油にもなるということで、平成7年から廃食油を燃料にする取り組みをやってきました。“菜の花プロジェクト”は菜の花から採れた油を食用油として使い、その廃油を燃料にするというプロジェクトで、平成10年から行っています」手塚「廃油をリサイクルしようと思ったきっかけは?」奥村「愛東町ではゴミを埋め立てていたのですが、場所もなくなってきたのでアルミ缶などのリサイクルが盛んになってきました。その一つとして廃食油の回収を始めました。また滋賀県の川は琵琶湖に流れ込みますので、廃食油を川に流さないという運動からも生まれました」
手塚「一般の軽油と菜の花の軽油の違いは」奥村「大きな違いは、黒い煙が出ないと言うことです。匂いもきつくなく、ほのかに天ぷらの匂いがします」
手塚「このプロジェクトが始まって町の方の意識はどのように変わりましたか?」奥村「愛東町ではリサイクルそのものが生活の中に入り込んでいるので、特別どうと言うことはありません。ただ菜の花については始めたばかりですので、コストの問題などクリアしなければならないことがあります。ですから積極的に関わる方や、どうなるのか見守る方もいます」
手塚「菜の花プロジェクトの体験が出来るそうですが、具体的にどのような体験が出来るのですか?」奥村「9月の下旬に種まきをし、6月に収穫、そして油を搾るという体験が出来ます」
手塚「国に対して、要請などをしていらっしゃるんですか?」 奥村「菜の花ネットワークというものがありまして、環境に優しいエネルギーに関しては税金を取らないで欲しいですとか、環境の視点で農業を考えて欲しいなどの要請をしています」
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