放送内容
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4月 高西淳夫
4月 坂本美雨
5月 田崎真也
5月 市川右近
6月 西村幸祐
6月 ワールドカップにまつわる話
6月 矢沢永吉
6月 坂本徹也
7月 吉村作治
8月 中村征夫
8月 三輪茂雄
9月 菜の花プロジェクト
9月 寺門和夫
9月 小林一紀
10月 近藤 篤
10月 篠 健司
11月 増井光子
11月 馬場直子
12月 CWニコル
12月 セヴァン・スズキ
12月 この1年を振り返って
1月 小黒一三
1月 幸田シャーミン
2月 下城民夫
2月 三國清三
3月 矢口高雄
3月 鈴木基芳
湯川信矢
3月 筑紫みずえ
9月22日 ゲスト:オンラインマガジン「THE BRIDGE」編集部
小林一紀さん

小林一紀1 手塚「The Bridgeについてご説明下さい」小林「インターネット上のみで配布している、英日併記の月刊誌です。テーマは持続可能性ということで、環境ですとか健康、地球の問題を本音で語り合う雑誌です」手塚「あえてインターネット上のみで行うという意味は?」小林「ひとつには沢山刷って返品が出てしまうと、リサイクルするにしてもですね...」手塚「そうですよね、環境問題などを扱っていらっしゃるんですものね」小林「それともう一つ大きな理由が、広告を入れないでやってみようと言うことです。広告を入れるといろいろな利権が生まれてしまいます、この雑誌は本音で語りあうということに重点を置いているので、広告を入れませんでした」

 手塚「小林さんは南アで行われた“環境開発サミット”に参加されたそうですが...」小林「僕はNGOの皆さんと一緒に個人という立場でいったんです。ですから僕は現地の人といろいろお話ししました。その中で印象的だったのは、タクシーの運転手の方の話で、“すごく貧しい人たちはまた金持ちが集まって好きなこと言ってると怒っている”というようなことを言っていました」

 手塚「このサミットの目的が達成されなかった大きな理由はなんなんですか?」小林「アメリカの反対したと言うことですが、具体的に何に反対したかというと、再生可能エネルギーの割合を、2010年までに15%にしようですとか、今24億人の人が衛生状態の悪いところで暮らしているので、それを半分に減らそうというような、時間と数値の目標を決めようとしてのですが、アメリカは一貫して期間や数値の設定には反対と言うことだったんです。ただアメリカに言わせると、ヨーロッパは再生可能エネルギーに関しては技術的に進んでいるので、数値を決めてしまうとヨーロッパの会社が儲かると言うこともあるようです」
 手塚「でもアメリカからもNGOの団体の方も参加されていたんですよね。そういう人たちは肩身の狭い思いをされていたんじゃないんですか」小林「スピーチをするときに“我々の国がこういう状況だから非常に恥ずかしけれども”というふうに話し出したりしていましたね」


小林一紀2 手塚「このサミットに日本も参加していたんですが、どうでしたか?」小林「日本はEUとアメリカが対立する中で、調整役という立場だったと思うんですが、結果的にはEUに言わせれば、日本はアメリカに追従していると言われ、途上国からすると顔が見えない。報道によってイメージは決まると思うんですが、日本の報道と、ヨーロッパの報道、現地の報道とかなり距離がありました」
 手塚「顔が見えないと言う言葉は良く聞くんですが、それぐらい日本は曖昧だったんですかね」小林「現地で、みんなが集中している課題に日本がまっすぐ答えていないような印象を受けました。途上国の人たちが主張していたことがいくつかあったんですが、日本が環境保護をしているといっても世界の資源を食い尽くしているという現状がある中で、あなたの所をどうにかしろといわれても、まず自分の行いを正してから言えという感じでしたね」

9月29日 ゲスト:小林一紀さん
小林一紀3  手塚「南アで行われた環境開発サミットに参加していたNGOの数は把握しているのですか」小林「NGOの数ではないんですが。全体として6万人の人たちが集まったようです」手塚「その中で日本人はどのくらいだったんですか?」小林「千人ぐらいは行ったのではないかといわれていて、政府の関係で数百人行っているので...」手塚「具体的に現地でどのような活動をされていたんですか?」小林「NGOフォーラムで毎日、例えば今日は科学と技術ですとか、次の日は健康と衛生についてなど毎日テーマを変えてセッションを開いていました。またNGO同士の交流というのも行われていました」

 手塚「今回政府の首脳会議もあったんですが、そこに一般のNGOが参加してきた意義というのはあったんですか?」小林「政府間交渉の結果にどれくらい影響出来たかというと、素晴らしく出来たという方はあまりいませんでした。私個人としてはその会場に行ってたくさんの人と話をして、これだけの人がひとつのテーマについて話をして意見を交換しているというのは素晴らしいことだと思いました」

 手塚「そこで個人として受ける刺激はかなりあったと思うんですが」小林「現地の学生に“先進国と途上国が議論を戦わせているけれど、本音はどうですか?”と聞いてみました、そうすると“地球温暖化や様々な問題を誰が引き起こしたか、と問われると先進国と言いたくなる”という答えが返ってきました。ただ彼は“こういう事をやったのは先進国だから、我々に援助しろと、途上国が何もしないで言うのもおかしい”とも言っていました」

 手塚「現地に行かれて日本の良いところも感じたと思うんですが...」小林「日本というのは持続可能性とか、環境に配慮した生活というのは、長々とやってきた民族ですから誇れると思います。で各国のブースでも我が国こそ、とアピールしていましたがどのくらい実質的な話かというとまだまだこれからなんです。ですから日本は世界に語ることがいっぱいあるので、うまく伝われば貢献出来ると思います」


小林一紀4 手塚「南アのヨハネスブルグでこのサミットが行われたと言うことはものすごく象徴的なことだと思いますが...」小林「なんでヨハネスブルグなのかなと思いました。でもせっかく行くのですからアパルトヘイトのことを勉強したいと思って、アパルトヘイトの博物館に行きました。南アは10年ぐらい前まで人種差別を行っていました。でも例えば30年ぐらい前ですと、それがこの地では当たり前だったんです。でもその中で当時から“それはおかしいんだ”と言い続けていた人たちがいたんです。それでこのアパルトヘイトは間違いなんだと気がついて、新しい政府が出来たんです。ですから私達がこれからの地球というのを考えたときに、今社会的に当たり前のこと(消費社会とか)でも、おかしいと言い続ける人たちがいれば、乗り越えられないことはないと言うメッセージを感じました」

 手塚「今後のブリッジでやっていこうという予定を教えてください」小林「普通のメディアでは取り上げられないことや軽くしか取り上げられないこと、また議論が煮詰まってしまった問題などを取り上げていきます」


寺門和夫さん 近藤 篤さん

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