手塚「The
Bridgeについてご説明下さい」小林「インターネット上のみで配布している、英日併記の月刊誌です。テーマは持続可能性ということで、環境ですとか健康、地球の問題を本音で語り合う雑誌です」手塚「あえてインターネット上のみで行うという意味は?」小林「ひとつには沢山刷って返品が出てしまうと、リサイクルするにしてもですね...」手塚「そうですよね、環境問題などを扱っていらっしゃるんですものね」小林「それともう一つ大きな理由が、広告を入れないでやってみようと言うことです。広告を入れるといろいろな利権が生まれてしまいます、この雑誌は本音で語りあうということに重点を置いているので、広告を入れませんでした」
手塚「小林さんは南アで行われた“環境開発サミット”に参加されたそうですが...」小林「僕はNGOの皆さんと一緒に個人という立場でいったんです。ですから僕は現地の人といろいろお話ししました。その中で印象的だったのは、タクシーの運転手の方の話で、“すごく貧しい人たちはまた金持ちが集まって好きなこと言ってると怒っている”というようなことを言っていました」
手塚「このサミットの目的が達成されなかった大きな理由はなんなんですか?」小林「アメリカの反対したと言うことですが、具体的に何に反対したかというと、再生可能エネルギーの割合を、2010年までに15%にしようですとか、今24億人の人が衛生状態の悪いところで暮らしているので、それを半分に減らそうというような、時間と数値の目標を決めようとしてのですが、アメリカは一貫して期間や数値の設定には反対と言うことだったんです。ただアメリカに言わせると、ヨーロッパは再生可能エネルギーに関しては技術的に進んでいるので、数値を決めてしまうとヨーロッパの会社が儲かると言うこともあるようです」
手塚「でもアメリカからもNGOの団体の方も参加されていたんですよね。そういう人たちは肩身の狭い思いをされていたんじゃないんですか」小林「スピーチをするときに“我々の国がこういう状況だから非常に恥ずかしけれども”というふうに話し出したりしていましたね」
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