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8月25日 ゲスト:同志社大学名誉教授三輪茂雄さん |
手塚「鳴き砂を私達が体験するにはどこに行けばいいですか?」三輪「まぁ~日本中に20カ所ぐらいはありますが、京都府竹野郡網野町掛津の琴引浜がいいと思います」手塚「海外ですとどこですか?」三輪「中国にあります」手塚「中国の海岸ですか?」三輪「海岸とは限らないのです。砂漠の砂でも鳴くんです」
手塚「鳴く砂と鳴かない砂とは違う種類なのですか?」三輪「元々同じ砂です。ですが汚れてしまうと鳴かないんです。おそらく日本列島でも縄文時代などはどこの浜辺でも鳴いていたと思います。ですから鳴き砂という名前はなかったと思います。砂が音を立てるのは当たり前だったんです。ですが今は人があまり入らないところだけ鳴くようになってしまったんです」
手塚「最初に鳴き砂に興味をお持ちになったのはどういうきっかけからなんですか?」三輪「今から30年ぐらい前に、琴引浜から来た学生に教えてもらったんです。学生に砂を送ってもらったんですが全然鳴かないんです。それでそこに行かなければ鳴かないんだなと、思っていたんです。そしてある日新聞に琴引浜に遊歩道を造るという記事が載って、あわてて町長に質問状を送ったんです。そしたら見に来いといわれて出かけたんです。それからですね」
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手塚「鳴き砂が減ってきた原因を教えてください」三輪「海が汚れてきたということが一番ですね。海の汚れが砂浜に打ち上げられて、そこで濃縮されてしまうんですね。たとえ環境基準以下の海の汚れでも、濃縮されてしまえば...」手塚「見た目には分からなくてもということですか?」三輪「見た目には海の汚れは分かりません。でも、ぴかっと光っていた砂が、だんだんぼけてくるんです。鏡が曇るように」
手塚「例えばたばこの灰を少し落としても、鳴かなくなってしまうんですね」三輪「そうです。ですから琴引浜は禁煙になったんです。こんなことは初めてです。浜辺が禁煙になるなんて」
手塚「先生が行っている活動をお教え下さい」三輪「網野町に鳴き砂文化館というのを作ることになっています。10月20日にオープンします。それでおもしろいのは、エジプトのクフ王のピラミッドから発見された砂と琴引浜の砂が、同じ成分だったんです」手塚「ロマンがありますね~」 |

右が鳴き砂です
三輪先生のホームページアドレスは
http://www.bigai.ne.jp/~miwa/
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中村征夫さん |
菜の花プロジェクト |