手塚「ニコルさんは長野県にお住まいで、森の再生活動をなさっています。その森にアファンの森という名前を付けていますが、その由来は?」ニコル「アファンというのは風が通るところ、谷間という意味です。南ウェールズにそういうところがあるのですが、そこは炭坑で荒廃した後に、地元の人が森の再生をしていた所なんです。日本も森の伐採などが進み原生林と呼べる森が2%ぐらいしかなくなってしまいました。それで僕が土地を買って森に戻しているんです」手塚「今どのくらいの広さがあるんですか?」ニコル「18ヘクタールあります」手塚「その森に野生の動物も住み着いていると聞きましたが」ニコル「リスやテン、狐、狸、兎それに野鳥。熊もだいたい6頭ぐらいいます」
手塚「ご苦労もいっぱいあったと思いますが」ニコル「誤解もいっぱいありました。いろんな人から見ると“なんで”と不思議だったんでしょう。でも日本にお返ししたかったんです。この森は100年200年たったときに綺麗な森になっていると思います。でもそれを私が見ることは出来ません。でも残しておきたいんです」
手塚「ウェールズのその森と姉妹森になったんですって」ニコル「まず僕が映像などを持って向こうに行って説明しました。そうしたらウェールズの人たちは感動して“姉妹森”になりましょうと言ってくれたんです。でも僕は“映像だけでなく実際に来て、見てください”と公園長に言って来てもらいました。それで何日か過ごしてもらった後で公園長から“喜んで姉妹森になりましょう”と言われて嬉しかったですね」
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