手塚「子供の頃によくマンガを拝見させて頂いていたのですが、お会い出来て光栄です」赤星「こちらこそ光栄です」手塚「赤星さんは1979年にデビューされ、テレビドラマの原作者としても有名です。最近は『私は趣味のエコロジスト』、『ゴミを出さない暮らしのコツ』などエコロジーに関する本を出版されています。なぜ『エコ』に興味を持たれたのですか?」赤星「きっかけはゴミです。漫画家になると生活が不規則ですから、朝のゴミ出し、8時半までに起きられなかったんです。それで家の中にゴミがどんどん溜まって、徹夜でふらふらになってゴミ出ししたりとかしてたんですが、あんまり辛いので、“これはゴミを減らした方がいいのではないか”と思って、漫画家になって直ぐからゴミを減らす工夫を始めました。ただ単に『環境』というよりは“朝起きたくない”ということから始めました(笑)私は宮崎県日之影町の出身で、山奥のとても綺麗な所です。それで18歳の時に東京に出てきて、ゴミの多さにビックリしました。ですから自然の多い綺麗な所を大切にしたいと思いました」
手塚「赤星さんが日常の疑問やアイデアをマンガに取り入れたのはいつ頃からなのですか?」赤星「エコのマンガを描いてくれと依頼があれば描くんですが、私が理想とするのは、ごく普通のラブコメなどに脇役で、エコに関心のある人がちょっと出るのがいいと思っています。あんまり『エコ、エコ』というようなマンガは、関心のある人にはいいんですけど、ない人にはうっとうしいことなのです。今エコを振りかざすと、絶対的に正しくてエコに反対する人は極悪非道みたいな風潮があります。でもちょっと心がけているだけで、いいと思います」
手塚「エコを趣味でやっていらっしゃるとのことですが」赤星「『主義』になったら息切れします」手塚「趣味ですから時間がない時は、やらなくてもいいということですね」赤星「何がなんでもやらなくちゃいけないではなくて、“自分に余裕のある時に”という気持ちですと広がりますから。20年ぐらいかけて少しずつやっていこうと言う気持ちでやるといいと思います」
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