中溪宏一さんは1971年アメリカ・シアトルの生まれ。94年に大学を卒業された後商社に就職。2000年に退社後、アジア、ヨーロッパ、北中南米、アフリカでの一人旅を始められました。その後世界各地を歩きながら木を植え続け、「命を奪うより、与えあおう」という平和のメッセージを伝え続けているイギリス人、ポール・コールマン氏と出会い、2003年からは共に歩いて木を植える旅をされています。また今年のアースデイ東京2006の一環として行われたアースデイ・フレンドシップ・ウォーク2006に参加されました。
手塚「会社を辞めた後、一人旅にでましたが、これはどういった思いで始められたのですか?」中溪「世界に羽ばたくビジネスマンに憧れていまして、実際6年勤務した内の3年ほどインドネシアやチェコとかポーランドに出張していました。その間に自分の視野が広がってきて、仕事ではなく自分の目で世界を見たくなり、28歳でしたが人生は一度きりなので、思い切って旅にでました」
手塚「どんな国をまわられたのですか?」中溪「アメリカをスタートしてインド、ネパール、アフリカに行き、ヨーロッパをまわって、メキシコ、キューバ、ドミニカから南米に入ってもう一回アフリカに行き、日本に帰ってきました。3年9ヶ月の旅でした」手塚「資金はどうされたのですか?」中溪「6年間のサラリーマン生活の貯金がありましたので、それでずっと。また旅が進むにつれシンプルになってきたので、食費以外お金を使わなくなりました」手塚「寝泊まりはどうされていたんですか?」中溪「いわゆる安宿に宿泊して、最後の1年はポールさんと一緒に歩きながらだったので、野宿がほとんどです」手塚「病気はされなかったのですか?」中溪「アフリカでは見事にマラリヤを経験しました。でも今はいい漢方薬があるので、病院にも行かずそれを飲んで、直しました」
手塚「ポール・コールマンさんとはどこでお会いになったのですか?」中溪「南アフリカにラスラズバレーという素晴らしく景色のいい所がありまして、そこに有機野菜などを栽培しながら共同生活をしている宿があります。南アフリカには日食を見に行ったんですが、その後その宿に行きました。そこに日本人の友達とずっと住んでいた所に彼がたまたま来て、木を植えていったんです。それが初めての出会いです。彼は『世界を一人ででも変えようと思って、実際に行動を起こしている人だ』と感じました。それでこの旅に是非ついていきたいと思いました」
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