手塚「まずはNPO法人、『アースデイマネー・アソシエーション』についてお聞かせください」嵯峨「『アースデイマネー・アソシエーション』はいわゆる地域通貨を東京渋谷を拠点に運営している団体です。2001年の10月から渋谷近辺で町のゴミ拾いをしたり、花壇の花植をしたりなどのボランティア活動に参加する、あるいは社会貢献活動に対して寄付をした人に対して、「アール」と呼んでいるんですが、地域通貨をプレゼントしています。その通貨は渋谷近辺のカフェ、美容室、雑貨屋さんなどに持っていくと割引などの特典があります。つまり自分が町や地域によいことをすると、自分自身にもよいことがある、というプログラムを運営している団体です」
手塚「あえて『アースデイ』と名前を付けた経緯は?」嵯峨「アースデイマネー・アソシエーションを始める半年前、2001年4月のアースデイの時に、坂本龍一さんが“毎日がアースデイだよね”とおっしゃっていました。それを実現するための地域通貨ですのでこのように命名しました」
手塚「今までにどのくらいの方が活用されているんですか?」嵯峨「数えるのが難しいのですが、延べ1万人の方に配布したと思います」手塚「使えるのお店の数は増えているのですか?」嵯峨「増えたり減ったりです。渋谷はお店の入れ替わりが激しいので。開始当時は10店程だったのが今では40店そこそこまで広がっていますし、今いろいろなお店に声をかけています」
手塚「このアースデイマネー・アソシエーションに嵯峨さんはいつから、どんなきっかけで関わったのですか?」嵯峨「2000年の12月にカナダの地域通貨『LETS(Local
Exchange Trading System)』を考えたマイケル・リントンという方が来日しました。その人に出会ったのがきっかけです」手塚「最初に興味を持たれたきっかけは?」嵯峨「以前勤めていた会社はシンクタンクという所で、その時に今後社会的なニーズがあるのではないかと、地域通貨について調べました。それがきっかけで興味を持ちました」
手塚「日本各地で地域通貨は始まっているのですか?」嵯峨「数え方にもよりますが、今日本全国で、300位あると言われています。これは仕組みもまちまちで、地域ごとの特色があります」
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