手塚「持ち込む物も制限されたようですね」小西「そうらしいですね。それとスポンサーが配る物も最小限に抑えられたようです。今どのくらい削減されたかを評価しています。もし今まで通りにやっていたらどうなっていたかというのと比べています。やりっ放しではなくちゃんと、誰も見てないのに評価するということは素晴らしいですね」
手塚「スタジアムで使われる電力などのエネルギーに関しては?」小西「省エネと再生可能なエネルギーを使うという目標を掲げました。12のスタジアムの電力使用量が200万〜300万kwと言われています。これは500世帯〜700世帯の1年分に相当します。照明灯などは拡散してしまう明かりを反射板で囲むことによって照明効率を上げ、照明の数を減らしました。また機器も省エネ機器に変える、屋根を太陽光発電にするなど、それぞれのスタジアムが競って対策をとっていました」
手塚「大量に使われる水に関しては?」小西「グランドの芝に散水するのが一番水を使うということで、雨水を利用する仕組みを取り入れた所もありました。またトイレ、男性用は『無水トイレ』を使用したり、効率よく水が流れるようにして、量を減らしました。新しい技術を取り入れて効率を上げています」
手塚「続いて交通ですが」小西「今回これが一番めざましかったのではないかと思います。大会開催中に排出される温室効果ガスの80%は移動する手段だと言われています。そこで主催者側が考えたのが、観戦チケットで公共交通機関が只になるようにしました。そして駐車場の値段を高くして、50%の人に公共交通機関を使ってもらおうとしました。感心したのは大会が認めたジャーナリストには国内の移動がすべて只になるパスを渡していました。これは結果が出ていまして、70%の観客が公共交通機関を利用したそうです」
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