今週は宝塚歌劇団時代に舞台で“ブラックジャック”を演じた、元宝塚、花組のトップスター安寿ミラさんをお迎えしました。
手塚「手塚治虫と宝塚歌劇というのは切っても切り離せない、お付き合いがありますが、あえてブラックジャックだったのが不思議な気もします」安寿「逆に何故なかったのか不思議です。リボンの騎士は宝塚そのものという感じですが...」手塚「安寿さんにとってブラックジャックって...」安寿「こういう男って良いな〜と思っていて(笑)舞台の上だけでも出来たらと思って。その舞台はトップになって一年が過ぎ、男役として15〜6年立っていたので、今だったらこの難しい役が出来るかもしれない。自分への挑戦という意味もありました」手塚「ブラックジャックを演じる難しさ、面白さは?」安寿「原作がある場合はそのイメージを壊さないと言うのが一番なんです。ですからこの時はブラックジャックファンの夢を壊さないようにやるから宝塚ファン、安寿ファンはちょっと黙っててという感じでした(笑)だから初日が明けていつもならお手紙やお電話をもらうんですが、来ないんです。15年やってて初めてでしたね〜。でも私の代表作が作れましたからありがたいことでした」
手塚「このブラックジャックのメイクはどうしたんですか?」安寿「いろんな物を試して、最終的に京都の映画撮影所からメイクさんがいらして、カツラがずれない特殊な糊を傷の所に塗って、その後に色を塗ったんです。でも糊だからかぶれちゃって、傷のように赤く残ってしまって、もう描かなくても良いんじゃないかという(笑)」手塚「じゃ〜、身も心もブラックジャックになったような(笑)」
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