EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 立川談志
4月 毛利 衛
4月 藤井フミヤ
5月 安在尚人
5月 坂本徹也
5月 近藤 篤
6月 羽仁カンタ
6月 故・手塚治虫講演より
6月 上田壮一
7月 今井絵理子
7月 杉山清貴
8月 船越令子
8月 大野由紀恵
8月 小島あずさ
8月 大宮美智枝
9月 KONISHIKI
10月 西垣成雄
10月 疋田 智
10月 斎藤 誠
10月〜
11月
高樹沙耶
11月 上岡 裕
11月 渡邉英徳
11月 柴田政明
12月 大塚明夫
12月 安寿ミラ
12月 この1年を振り返って
1月 伊藤瞭介
1月 秋山 孝
2月 寺薗淳也
2月 藤子不二雄A
2月 つやまあきひこ
2月 丸田信之
3月 皆川孝徳
3月 大矢寛朗
3月 持丸和朗
12月7日 ゲスト:大塚明夫さん

大塚明夫1 ブラックジャック生誕30周年記念スペシャル・プログラムの第1回目。ゲストはアニメ『ブラックジャック』のブラックジャック役、大塚明夫さんです。
 手塚「大塚さんは舞台俳優だったんですよね」大塚「23歳の時に初めて台本をもらいました。それまではトレーラーの運転手だったんです」手塚「何か映画とか舞台に感化されて役者になったんですか?」大塚「そんなに素敵なことだったらいいんですけどね〜。僕がある女性のことが好きになったんです。でもその女性には準劇団員の彼氏がいたんです。その彼はあまりお金がなくて、彼女からもらっていたんです。僕はそういうのが許せなくて、ちゃんとお金稼いで...と思って働いたんです。それで彼女にうち明けたら“男の人は夢のある方が素敵”と言われて振られてしまったんです。それで“役者になってやる”という理由なんです」手塚「結構不純な動機なんですね〜(笑)それが声優になったきっかけは?」大塚「しばらくして親父(大塚周夫さん)が“おまえ声の仕事やってみるか”と言うんで“やる”と言って2〜3度やらしてもらったのが始めです」

 手塚「大塚さんはアントニオ・バンデラス、スティーヴン・セガール、アーノルド・シュワルツネッガー、ジャン・レノなど男っぽい役が多いですよね。ご自身もそういうキャラクター?」大塚「最近はそんなことないんですけど...最近ニコラス・ケイジをやってるんです」手塚「えっ!今までと違う系統ですね」大塚「彼の芝居は当てていて楽しいんです」(ここでちょっと違いを実演!!!文字では表現出来ませんので...)


大塚明夫2 手塚「大塚さんが手塚マンガと最初に出会ったのはいつですか?」大塚「小さいときから色々見ていたと思うんですが、このマンガを描いている人が手塚治虫という人だと認識したのは小学4年ぐらいですね。当時確かCOMという雑誌があってその中に火の鳥が入っていて、それを読んだときに作者は誰なんだろうと思ったんです」手塚「火の鳥の印象は小学生の大塚さんにとってどうでした?」大塚「すごかったんですよ。人間関係のどろどろした物が伝わってきたんです、少年マンガにはないじゃないですか、ああいうのは...アトムは“命は大切にしよう”という感じじゃないですか。でもあの辺の作品だと簡単に“大切にしよう”じゃ済まなくて、殺さなきゃいけない苦しみだとかそういうのが入っているから、子供の中では目が回るような思いなんですよ」

 手塚「他に好きな作品は?」大塚「どろろ、なんかいいスよね」手塚「百鬼丸のあれだけのハンデキャップを負いながら屈せず...それはすごい勇気を与えてもらったような覚えがあります」手塚「どろろは今度ゲームソフトになるんです」大塚「参加してます」手塚「ホントですか!! 知らなかった。何の役ですか?」大塚「百鬼丸の父親なんです」手塚「百鬼丸やりたかったんじゃ..」大塚「本当はそうですよ。でも僕この年齢になって、あの因果なお父さん...若いときよりも理解出来るんでね...そういう意味では良いかもしれないですね」

 手塚「他にやってみたいキャラクターってありますか?」大塚「いっぱいやってみたいですよ。猿田彦とかひげおやじとか...でも僕普通にしゃべっていると体の大きい、首の太い感じの音でしょ。それが手塚作品だとネックになるかな」手塚「そうなんですか?」大塚「ブラックジャックにしても、普通にしゃべっちゃうとブラックジャックって体大きい人かなと思われちゃうんですよ。だから意識してあまり響かないように声を出しています」

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12月14日 大塚明夫さん

大塚明夫3 手塚「ブラックジャックの役は今から何年前に話がきたんですか?」大塚「10年ぐらい前かな〜」手塚「その話が来た時はどうでしたか?」大塚「ビックリしましたよ。ある俳優さんが決まっていたんですが病気になってしまって、急遽僕になったんです。僕は他の役で出ることになってたんですけど...」手塚「それってどのくらい前に分かったんですか?」大塚「収録の前の晩だったかな〜」手塚「一夜漬けでブラックジャックの役作りをされた訳ですね。それで収録はうまくいったんですか?」大塚「大変でしたよ。出崎監督とも初めてでしたし、僕自身もそんなビッグタイトルをやることもなかったし...最初はいろいろ“こんな感じ”という具合に声の出し方が大変でした。それが徐々に馴染んでいって、僕がそのまましゃべっていても大丈夫になりましたね〜」

 手塚「大塚さんの中でブラックジャックというのはどういう人物なんですか?」大塚「絶対忘れてはいけないのは“優しさ”その表し方は人それぞれで、ブラックジャックは表には出てこないけれど、持っていないといけない。それがあって初めて冷たく突き放す芝居ができるんです」手塚「大塚さん自身はどうなんです(笑)」大塚「僕は優しいと思います」手塚「それじゃ〜そんなにギャップを感じずに...」大塚「いや〜それはすごいギャップがあるんですけれど...(笑)」 手塚「ブラックジャックをやっていて一番難しいところはどこですか?」大塚「すごく嫌な台詞を言っても、嫌なやつにならずに保っていられるかというところですね」

 手塚「アニメ“ブラックジャック”は劇場版やテレビ版などがありますが、インターネットでも配信されています。それのピノコ役を宇多田ヒカルさんがやっていらっしゃいますが、どうですか?」大塚「楽しかったですよ。彼女は僕に向かってちゃんと球を放ってくれる、僕がいう言葉を聞き取ってくれるんです」


大塚明夫4 手塚「12月22日にブラックジャックのアニメが放送されますがその演出を私の兄、手塚眞が担当しています。いかがでしょう、手塚眞演出というのは?」大塚「楽しかったです。原作に近いというか...最初眞さんもオリジナルビデオアニメでやられてますよね〜でも大丈夫なんだろうかな〜という不安が顔に書いてありました(笑)」手塚「そんなにあからさまに顔に出てましたか(笑)」大塚「でも終わった後でね、どうですかって聞いたら大喜びしてくださいましてね〜。大丈夫ですって...ホッとしました」

 手塚「大塚さんは手塚治虫の“ガラスの地球を救え”の本をお読みになってどのようなことを感じましたか?」大塚「普段僕がもやもやと考えていることを、ちゃんと言葉にしてあるという感じですね。例えば僕もオートバイ乗るんですが、石油も化石燃料じゃないですか。だからそれを本当は考えたら無駄に使わない方がいいんだっていうのはあるんですが...」


柴田政明さん 安寿ミラさん

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