手塚「杉山さんがボランティアとして参加し続けていらっしゃる“はだしのコンサート”についてお聞かせ下さい」杉山「1994年から始めた活動なんです。京都丹後半島の琴引浜、鳴き砂で有名なところですが、そこを地元にするサーファーが“最近、浜が鳴かなくなった”と言ったんです。それで原因を調べてみると、タバコの灰だったんです。それでビーチを綺麗にして、浜を元に戻そうということになったんです。ビーチクリーニングをするために人を集めるには何か“餌”が必要だということで関西のミュージシャン、増田俊郎さんを通じて僕が呼ばれたんです」手塚「お客さんは何をしたらコンサートを見られるんですか?」杉山「ビーチクリーニングやるとゴミ袋を貰いますよね。そのゴミ袋が入場券代わりということです。最初は本当に手作りだったんですが、翌年からはメディアも絡んできました。それで毎年大きくなって、今年は10回目でしたので、祭りとして成立してます」
手塚「サーファーの方って若い人も多いと思うんですが、最初の頃の若い人たちの反応はいかがでした?」杉山「琴引浜は地元の方が綺麗にしてるところなので、ゴミを探す方が大変なんです。ですからまずゴミを拾うという意識を持って貰おうと思ったんです。それはゴミがあるところにはゴミを捨てるのは当たり前だろうという感覚というのは、人の中にあると思うんです。逆にゴミのないところには捨てられないわけですよね。そこを若い人たちに分かって貰えたらいいなと思っていました」
手塚「10年続けられた来て回りの反応が変わってきていると思うのですが」杉山「琴引浜に関して言えば、積み重ねてきた結果、日本で初めて“禁煙ビーチ”に指定されました。ですからそういう結果が出せたのはすごいことだと思います。それに砂も良く鳴くようになりました」 |