EarthDreamingロゴ 放送内容
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4月 立川談志
4月 毛利 衛
4月 藤井フミヤ
5月 安在尚人
5月 坂本徹也
5月 近藤 篤
6月 羽仁カンタ
6月 故・手塚治虫講演より
6月 上田壮一
7月 今井絵理子
7月 杉山清貴
8月 船越令子
8月 大野由紀恵
8月 小島あずさ
8月 大宮美智枝
9月 KONISHIKI
10月 西垣成雄
10月 疋田 智
10月 斎藤 誠
10月〜
11月
高樹沙耶
11月 上岡 裕
11月 渡邉英徳
11月 柴田政明
12月 大塚明夫
12月 安寿ミラ
12月 この1年を振り返って
1月 伊藤瞭介
1月 秋山 孝
2月 寺薗淳也
2月 藤子不二雄A
2月 つやまあきひこ
2月 丸田信之
3月 皆川孝徳
3月 大矢寛朗
3月 持丸和朗
3月14日ゲスト:ファッション・デザイナー大矢寛朗さん
大矢寛朗1 大矢寛朗さんはファッションデザイナー三宅一生さんのスタッフを経て、1996年に独立。いきなりパリコレクションに参加し、自身のブランド“OH! YA”を発表。その後も鉄腕アトムをデザイン・モチーフにしたファッションブランド“Astroboy by OHYA”を立ち上げるなど精力的な活動をされています。

 手塚「大矢さんがファッションデザイナーになるきっかけは?」大矢「熊本出身なんですが、高校時代にバンドをやっていましたが、それでは食べていけないと思ったのが最初です。その頃って進路を決める年代ですよね。それで一番好きな洋服なら仕事があるんじゃないかなと漠然と思って文化服装学院に入学しました」手塚「バンドをやっているから服装にはこだわっていたのですか?」大矢「こだわっていました。学生服だったのですが丈を短くして、ボタンを4つにしたり裏地に虎が入っていたり...」手塚「それはちょっと違うと思う(笑)」

 手塚「文化服装学院の時に賞を取られていますよね」大矢「“装苑”という雑誌がやっている装苑賞を取りました。これを取ればなれるかなと思って応募しました。その時に色々な友達と出会って刺激を受けたという、いい時期でした」

 手塚「その後卒業されて三宅一生さんの事務所に入って、帽子や靴、バックなどのデザインをされていましたが、三宅さんは憧れのデザイナーでしたか?」大矢「学生時代読んでいた雑誌などで神様的存在でしたが、実際お会いして一緒に仕事をしてみてすごくいい人だなというのが今の印象です。尊敬出来る方です」手塚「デザインを担当されてプラスになったことは?」大矢「学生時代は国内だけだったのですが、そこに入ってパリ、ロンドン、ニューヨークに行っていきなりワールドワイドになったという感じですね」

 手塚「1996年の独立してオーヤデザインズを設立されましたが、どの様なデザイナーになろうと思っていたのですか?」大矢「好きな所に、好きな時間に、自由に動ける、それだけお金を持っているデザイナーになりたかったですね。最初に仲間4人と国民金融公庫からお金を借りてスタートしたんですが、でもいきなり現実にぶつかりましてすぐに無理がでてきました。あの頃は勢いだけでやっていましたから大変でした」手塚「おいくつの時だったんですか?」大矢「25歳です」

 手塚「それでいきなりパリコレに自分のブランドで出てしまったわけですが、どうでした」大矢「三宅の事務所にいたときにパリで作品を発表してという仕事をしていましたから、ここしか分からなかったというか、便利というか...自然とそこだったんです」手塚「パリコレに出るのにどのくらいかかったんですか?」大矢「うちは500万借りたんですが、それぐらいで出来ると思います」


大矢寛朗2 手塚「そもそも鉄腕アトムを使ったブランドを立ち上げようと思ったきっかけは?」大矢「好きなんです。純粋に...友達に絵を描いてもらって、これを洋服にプリントしたら可愛いなと単純に思って、手塚プロさんを訪ねたのがきっかけです。アトムのマンガそのままではなくて、OH! YAのフィルターを通したアトムを作り出そうと考えたブランドです」手塚「このブランドが立ち上がったことによって、世間の鉄腕アトムに対する考え方が大きく変えられていくというのは、すごく期待しました。私自身もそうやっていきたいと思っているので、共感しました」

 手塚「アトムのキャラクターをどこまで生かしていく、壊していく。その加減は?」大矢「その辺は僕の考えと手塚先生の哲学と近い所があるのですが、ロボットと生命、自然と洋服の共存というのがチャレンジしている所なんです。それは手塚先生の影響を受けて素直に出せるように、それには洋服としてのクオリティや時代にあったものが必要になってくるのですが、楽しくやっています」

 手塚「大矢さんが最初に手塚治虫(作品)と出会ったのは?」大矢「僕の場合はアトムの方が先でした。物心付いたときには自然とアトムが入っていました。それでこれを描いているのが手塚先生なんだと分かり、次にブラックジャックにいきました。で面白くなって、最近は火の鳥を読み直しています。でネオ・ファウストは買ってあるのですが、まだ自分が読むに値しないなという読む前の緊張感を与えてくれるのが手塚先生だと思っています」

 手塚「父はファッションの分野ではトンと分かってない人だったと思うんですよね(笑)」大矢「いやーベレー帽はカッコいいですよ、あれは」

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3月21日 大矢寛朗さん
大矢寛朗3 手塚「3月4日にこの春のパリコレに出品されました。そのお話から...会場はどちらでったのですか?」大矢「パリ市内の10区にある展示会場を借りて行いました」手塚「規模は?」大矢「4〜500人入る、ちょうど良い大きさです。また音が綺麗に出る場所ということで選びました」手塚「大矢さんの発表の時は音楽との調和を考えて展開されていますからね。何点出品されたのですか?」大矢「45ルックス。ルックスとはモデルさんが歩いて出てきて、ポーズして帰る、これが1ルックス。ですから45点で12分ぐらいのショーでした」手塚「手応えは?」大矢「今回はばっちりでしたし、色々なことを勉強してきました」

スペースウェディングドレス 手塚「今回のテーマは“宇宙”だったのですが、大矢さんにとって宇宙とは?」大矢「宇宙というのはドンドン近づいてくる場所というイメージですね」手塚「それをテーマにしたということは身近に何か感じたことがあったのですか?」大矢「ドンドンかっこよくスタイリッシュで、セクシーな宇宙服が作れないかなとチャレンジしてみました。宇宙服は一般的なイメージがありますが、これからはいろいろな色や形、素材が出てくるはずですので、面白くなってくる分野だと思っています」

 手塚「今回メインになる商品は?」大矢「最後に出した真っ白いドレスのシリーズ、“スペースウェディング”と名付けたシリーズで(右の写真)宇宙服の上から簡単に巻き付けると結婚してしまえるというドレスです。袋から出して2〜3秒で着られて、尚かつ宇宙に流しても害にならない、ゴミにならないというコンセプトで作りました」手塚「無重力でもドレッシーに見えるかという工夫は?」大矢「紙の進化したストレッチという素材を使いました」


大矢寛朗4  手塚「大矢さんにとっての未来のイメージは?」大矢「僕の未来のイメージは、アトムが飛んでいる世界です。ポジティブな夢のある未来を想像出来た世代なんでしょうね」手塚「そういう未来を作っていくには、地球環境を維持していかなければいけないと思うんですが、大矢さんの仕事を通して考えていることは?」大矢「この問題はファッション・デザイナーだけではなく、物を作り出す人すべてが考えて当たり前だと思うんです。でも素材がすべて天然だったり、肌に優しかったり、捨ててもゴミにならない物...改めて考えると難しいですよね。もっと反省しなければいけない所はいっぱいあるんですけど...」手塚「でも常に環境に負荷を与えない素材を選ぶというのが前提にあるんですね」大矢「そうですね。でもこれはもう10年前からファッション業界では言われていたことなので、逆にもっと何が出来るのかを考えていかなければいけないのかもしれないですね」

 手塚「大矢さんの今後の活動を教えてください」大矢「6月からギリシャのアテネに新しく博物館が出来るのですがそこで作品を発表します」手塚「何ヶ月か大矢さんの作品が置かれるのですか?」大矢「世界中のデザイナーがチョイスされて展示する、その一部です」


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当選者の発表は2004年3月28日の番組の中で行います。

皆川孝徳さん 持丸和朗さん

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